出産!

子どもを授かってからこっち、出産予定日までのカウントダウンを続けてきましたが、ついにその日々も終わり、4/10に長女を出産しました。

 

分娩自体は安産だったらしく、破水から陣痛促進剤を飲んで、陣痛の感覚が規則的になってから14時間ほど、いきみ始めてから16分という内容。でも痛かった、具体的にはもう無理痛い嫌だつらいやだやだ帝王切開にしてください骨盤が砕けるー!ギャー!ってわめき散らして、夫に「舌噛みきって死んじゃダメ?」って聞くくらい。ひどい。だから難産のひとの精神力ってどんだけだよって、人類は脈脈とこんな行為のもと繁栄を続けてきたのかと想像するだけで泡吹いて倒れそうって思った。もう無条件に全母親をリスペクトするし、この日ばかりは自分で自分を褒めてあげたいし、出産に立ち会い腰をさすり倒し肛門を抑え痔から私を守ってくれた夫には一生頭が上がらないだろう。世の中には立ち会い時に出血を見て失神される新米パパもいるようだけど、夫は「そりゃあスプラッタを進んで見たいとは思わないけど」と前置きをした上で「頭出てるよ」とか「胎盤は臓器!って感じだったね」とか、ちょう冷静だった。頼もしいったら。
ともかく、話に聞いていた通り痛かった。いきみながら「どうして子供つくることにしたんだっけ時を巻き戻したい、そもそも私はいつも見通しが甘いんだ、もっと何事も熟慮の上行動しなくちゃーー」などと思ってた。ただ、生まれてきた子の顔を見て抱っこしたら、あっさり意見がひっくり返った。日々むくみが取れて変わっていく顔、ぱくぱくする口、落っこちそうなほっぺ、挙動。可愛すぎてたまらないし、夫と親兄弟や親戚、友人の喜ぶ顔を見てたら産んで良かった以外の感想は出ない。
 

それと。自分と夫がいつか受けてきた慈しみの態度を追体験できるという意味で、祖父母になった自分たちの両親を見ているのが面白い。まー自分の子供じゃないから無責任でいられるんだよって言ってたから、勿論いろいろと違っているんだろうけど。

義母のつくってくれたおくるみが可愛い。はらぺこあおむし
 

妊娠していた39週3日もの間、お腹の中にいたこのひとに、「親」として何をしてあげられるんだろうってずっと考えてた。子育てがどんなに大変なものかをまだわかってないけど、ちゃんと彼女と向き合い続けたいし、その中で、夫のひとと家族として最大限の幸福は何かを考え続けたい。彼女が安心して帰れるおうちをつくるのは、元は他人だった私と夫だから(こんなにやりがいあって嬉しいこと、滅多にないって思うよ)。
落日へと歩を進める日本、あるいは鬼束ちひろの歌うところによるとこの腐敗した世界、に子を産み落としてもいいのだろうか、と悩んだ日もあったけど、マクロで何が起こるかなんていつだって判りようがないわけで、そんなこと考えたってしょうがないね。

大人になるまでしばらくは、あなたの一番そばで成長を見守らせてくださいね、と思いながら、ひとまずは寝顔を愛でる毎日。
一緒にお酒飲めるようになる日が待ち遠しい、いやその前におしゃべりできる日が、ていうか早く夜に寝てくれるようになってほしい…!