賃上げとバランスのこと

2011年中国都市部住人一人当たり収入は14.1%の増加
 中国2011年の都市部住人1人あたり収入は2万3979元であった。可処分所得に換算すると2万1810元。2011年、中国都市部住人の収入は14.1%増加した。ただし物価上昇などを考慮した実際の成長率は7.6%の増加となる。
 また同期、農村部1人あたり純収入は、17.9%増の6977元。物価上昇などを考慮した実際成長率は11.4%増であった。
http://www.chinapress.jp/media/28839/(01/17 17:40)

中国、ひとり当たりの国民収入、五年間で倍増
10月11日、中国国家統計局ネットのデータによると、2003年―2006年中国経済総数が大幅な増加をするにつれ、中国国民ひとり当たりの収入が毎年安定して増加しているとのこと。2002年に1000ドルを突破したのに続き、2006には2010ドルに達し、2002年から倍増した。世界での順位も 132位から129位に上がる。
 同時に、中国国民の生活水準と品質も著しく向上したという。2006年、都市部住民の収入は2002年より52.7%増加し、また農村住民の純収入は 2002年より、27.1%増加したとのこと。エンゲル係数からみると、2002年、中国都市と農村住民のエンゲル係数はそれぞれ37.7%と46.2%で、2006年には、35.8%と43%に減少したとのこと。
http://www.chinapress.jp/events/4885/(10/12 16:56)

1/18の7時の為替で1元=12.1474円。だから都市部のひとの年収は約29万円、農村部だと同約8.4万円労働市場が自由化したらこれくらいとかもっと低い水準でも働く意欲のあるひとと競合しないといけない。「誰でも出来ること」ばかり出来るんじゃだめだな、絶対的に金を稼げるようにならなきゃ死ぬな、と思ったわ。
 

ここまでは前振り。
2011/12/15付の日経朝刊で、こういう記事が出てた。

日産、メキシコ生産倍増
日産自動車はメキシコに年産60万台の新工場を建設する方針を固めた。2013年末から順次、稼働する。投資額は20億ドル(1560億円)規模。既存工場と合わせた同国での生産台数は130万台に倍増
日産、メキシコ生産倍増 年130万台、国内を上回る 1500億円投資、中国と2大拠点 :日本経済新聞

前述の通り、中国の労働コストは10年で3倍くらいに膨れ上がっているそう。それで北米に輸出する分は、人件費で言うと2割くらいしか変わらなくなったから、輸送費等考えると近いメキシコで作った方がいいね、という判断らしい。メキシコは麻薬関連の暴力沙汰なんかがひどいようだけど、この国も今年総選挙があるから、安定的な政権基盤が確立できれば、中国に集中してる投資マネーも注目されるのかも知れません。
  

中国で生活水準が向上する(インフレひどいそうだからこんな風に書いていいのかわからないけど)中で、他国から「コスト上がったから生産拠点は別の国にシフトします」って流れが加速すれば、またぐちゃぐちゃしそう。かつて日本が通った道だけど。中国は共産党独裁政権であることを生かしてスピーディな政治を行ってる(リーマンショック後も真っ先に)から、日本よりは上手くやるかな。いずれにせよ、動向はしっかり見極めたいところです。